遺言書や遺書との違い
遺言書・遺書・エンディングノートの3つは間違えやすいので、一つずつ解説致します。
遺言書
自分に万一のことがあった場合、「財産(遺産)を誰にどれだけ渡すか」や「事業や不動産などの管理を誰に託すか」を生前に取り決め、その意思表示を民法の規定に従って書面に残したものです。
遺言書の内容は、原則として法律で定められた相続の規定よりも優先される等、法的効力があります。それゆえ、相続をスムーズかつトラブルを防止する目的で作成されるケースが多いです。
遺書
遺書は、死を前提に自分の気持ちを家族や関係者へ記したものです。
病死における家族などへの感謝の言葉、自殺における身の潔白や保身、加害者への憎悪や怒りなど、心情について書かれるものであり、遺言書のように遺産のことは書きません。また、書いてあっても法的効力は発生しないため、残された財産の相続を話し合う時にはご注意ください。
エンディングノート
遺言書がおもに「死後の財産分与」、遺書が「最後のメッセージ」だとすると、エンディングノートは「人生の記録」といえるでしょう。
遺言書のように法的効力は存在せず、遺書のように死後の話へ特化した内容である必要もありません。また、病気によって死期が迫っている場合のみならず、「いつか訪れる死」に対して書かれることも少なくないのが、エンディングノートの特徴です。